ALSとは?

筋萎縮性側索硬化症(ALS)

 ALSは中年以降に発症することがほとんどで、初発症状としては一側上肢との脱力に始まり、他側上肢、両下肢への筋萎縮が進み、その間に球麻痺症状、呼吸筋麻痺が加わることが多い。

 発症後3~5年で呼吸筋障害のために死亡するか、人工呼吸器の装着を必要とすることが多いが、個人差も大きい。ALSの有病率は人口10万人あたり1.6~8.5人、発症率は人口10万人あたり0.4~2.6人/年と報告されており、世界各地でほぼ一定であると考えられている。ALSのほとんとが孤発性であるが、約10%が家族性である。

 ALSについては現在のところ病気を治療する有効な方法はない。唯一リルゾール(商品名:リルテック)が臨床までは使われているが、病気の進行を遅らせる効果はあるものの進行を止めることはできない。そのため対処療法中心の医療以外に道がないのが現状である。

出典 ALSマニュアル決定版!
発行所(株)日本プランニングセンター
編集 日刊難病と在宅ケア編集部